マイナンバーカード(個人番号カード)の申請方法③DV・ストーカー等被害者・東日本大震災被災者の特例

さて、今回はDVやストーカー等の被害者や東日本大震災被災者がマイナンバーカードを申請するために設けられた特別な方式について説明します。

「マイナンバーカード(個人番号カード)」

DV・ストーカー等被害者や東日本大震災被災者の特例措置

マイナンバーカードの交付申請は、原則として住所地市区町村(住民票のある市区町村)となっています。

しかし、やむを得ない以下の理由の人については居所地市区町村(住民票は置いていないが、一時的に住んでいる市区町村)においてカードの交付申請をすることができます。

  1. 東日本大震災により被災し、住所地以外の地へ避難している
  2. ドメスティック・バイオレンスの被害者で、住所地以外のちへ移動している
  3. ストーカー行為等の被害者で、住所地以外の地へ移動している
  4. 児童虐待の被害者で、住所地以外の地へ移動している
  5. その他

以上が、居所地でマイナンバーカードの交付申請をできる場合です。

5番目の「その他」については、介護施設・医療機関に長期入所・入院している方などが当てはまるのではないかと思います。

私が知っている限りでは、長期出張や会社が忙しく休みがとれない場合などは当てはまらないということです。この場合は間違いなく行政に申請を拒否されます。

「その他」の事項に何が当てはまるかどうかは、住所地市区町村が個別に判断するので、その行政判断に従うほかありません。

5番目に該当するかどうかは住所地市区町村に問い合わせましょう。

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参考 関連法令

「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律施行令」(第13条1項)

個人番号カードの交付を受けようとする者(以下この条及び附則第四条において「交付申請者」という。)は、総務省令で定めるところにより、その交付を受けようとする旨その他総務省令で定める事項を記載し、かつ、交付申請者の写真を添付した交付申請書を、住所地市町村長に提出しなければならない。この場合において、住所地市町村長以外の市町村長を経由して交付申請書を提出することが当該交付申請者の利便及び迅速な個人番号カードの交付に資するものとして総務省令で定める事情があるときは、当該市町村長(次項ただし書において「経由市町村長」という。)を経由して、交付申請書を提出することができる。

「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の規定による通知カード及び個人番号カード並びに情報提供ネットワークシステムによる特定個人情報の提供等に関する省令」
(第22条の2)
(経由市町村長を経由して交付申請書を提出することができる場合)

 令第十三条第一項後段の総務省令で定める事情は、次の各号のいずれかに該当する事情とする。

 法人(法人でない団体で代表者又は管理人の定めのあるものを含む。以下この号において同じ。)が当該法人の事務所、事業所その他これらに準ずるものにおいて二以上の交付申請者に係る交付申請書を取りまとめることができること。
 交付申請者が東日本大震災(平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震及びこれに伴う原子力発電所の事故による災害をいう。)の影響により当該交付申請者が記録されている住民基本台帳を備える市町村の区域外に避難することを余儀なくされていること。
 交付申請者が配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(平成十三年法律第三十一号)第一条第二項に規定する被害者であり、かつ、更なる暴力によりその生命又は身体に危害を受けるおそれがあり、かつ、当該交付申請者が記録されている住民基本台帳を備える市町村の区域外に居住していること。
 交付申請者がストーカー行為等の規制等に関する法律(平成十二年法律第八十一号)第六条に規定するストーカー行為等に係る被害を受け、かつ、更に反復して同法第二条第一項に規定するつきまとい等をされるおそれがあり、かつ、当該交付申請者が記録されている住民基本台帳を備える市町村の区域外に居住していること。
 交付申請者が児童虐待の防止等に関する法律(平成十二年法律第八十二号)第二条に規定する児童虐待を受け、かつ、再び児童虐待を受けるおそれ又は監護、教育、懲戒その他児童(十八歳に満たない者をいう。)の福祉のための必要な措置を受けることに支障をきたすおそれがあり、かつ、当該交付申請者が記録されている住民基本台帳を備える市町村の区域外に居住していること。
 第二号から前号までに掲げる事情に準ずると住所地市町村長が認める事情があること。

住民基本台帳事務における支援措置の検討

ドメスティック・バイオレンスやストーカー行為、児童虐待の被害を受けている方は、次のような対応も可能です。
①住所地へ転出届+避難地へ転入届 ※転出届は郵送で手続可能
②転入地(避難先)で「住民基本台帳事務における支援措置」を提出
③転入地(避難先)でマイナンバーカードの申請
転入地で「住民基本台帳事務における支援措置」の申出をすることで、被害者の住所に関する証明は完全に保護されます。
※「転出届」「転入届」「住民基本台帳事務における支援措置」はなるべく同日中に済ませるようにしましょう。自分の居場所を加害者に知られないために細心の注意が必要です。
手続をとる前に、避難地市区町村もしくは住所地市区町村に相談することをおすすめします。

申請フローチャート

①居所地市区町村へマイナンバーカードの申請

②居所地市区町村→住所地市区町村へ申請書等送付

③住所地市区町村でカード発行完了

④郵送で申請者のもとへカードが届く

以上のような流れでマイナンバーカードが申請者の手元に届くことになります。この申請方式の場合は、通常よりカードのできあがりは遅くなる傾向にあります。

申請前の注意事項

申請にあたっては以下のことに注意しましょう。

氏名・住所地等に変更が無いか確認

以下の場合には申請前に必ず新しい申請書を居所地市区町村窓口で発行してもらってから申請しましょう。

「平成27年10月5日時点から申請時点までの間に、氏名、住所、生年月日、性別、マイナンバー、在留資格(外国人のみ)、在留期限(外国人のみ)、通称名(外国人のみ)に変更がある場合」

2~4つの暗証番号を考えておく

考えた暗証番号はメモ等に記載して持参するとスムーズにカード発行手続が済みます。

①署名用電子証明書の暗証番号(英数字混在6ケタ~16ケタ)※搭載を希望する人のみ

②利用者証明用電子証明書の暗証番号(数字4ケタ)※搭載を希望する人のみ

③住民基本台帳事務用の暗証番号(数字4ケタ)

④券面事項入力補助用の暗証番号(数字4ケタ)

※②~④は共通の暗証番号とすることができます。窓口職員に必ず共通にするか聞かれます。

申請方法

以下は具体的なマイナンバーカードの申請方法です。

届出できる人

上記「DV・ストーカー等被害者や東日本大震災被災者の特例措置」の1から5に当てはまる方、本人

届出先

居所地市区町村 ※法律上は「経由地市区町村」と表記

必要書類

・個人番号カード交付申請書兼電子証明書交付申請書(顔写真添付)(※記載例1・2)

※顔写真については以下の規格に適合するように注意しましょう。

・マイナンバー(個人番号)の「通知カード」

マイナンバー(個人番号)の「通知カード」

・通知カード返納届(※記載例3)

窓口に用意されていますので、その場で記載するようにしましょう。

※紛失の場合は「通知カード紛失届」を記載することになりますが、追加で手続が必要になる場合もあるので窓口職員に確認しましょう。

・個人番号カード・電子証明書 暗証番号設定依頼書 兼 個人番号カード送付先情報登録申請書(※記載例4)

この書類は窓口で申請時に職員から受け取る書類です。職員の指示に従ってその場で記入します。予め、決めていた暗証番号を書き写しましょう。

・有効期限内の本人確認書類

【A2点】、【A1点+B1点】、もしくは【B3点】いずれかの組み合わせ

A顔写真付き官公署発行本人確認書類
住民基本台帳カード(写真付き)、運転免許証、運転経歴証明書(交付年月日が平成24年4月以降のものに限る)、パスポート、身体障がい者手帳、在留カード、特別永住者証明書など
B「氏名・生年月日」または「氏名・住所」が記載されたもの
健康保険証、年金手帳、年金証書、社員証、学生証、預金通帳など

・住民基本台帳カード(持っている人のみ)

・居所地に居住していることを証する書類

以下のような居所地が記載されている書類が必要になります。

念のため2点以上持って行くことをおすすめします。

賃貸借契約書、権利書、医療機関・施設が発行する入院・入所を証明する書類(入所契約書等)、公共料金の領収書など

・DV・ストーカー行為等の被害を証する書類(該当者のみ)

保護命令決定書、住民基本台帳事務における支援措置決定書、ストーカー規制法に基づく警告等実施書面など

・東日本大震災で被災したことを証する書類(該当者のみ)

届出避難場所証明書、罹災証明書など

上記2つについてお持ちでない場合でも諦めずに、住所地市区町村に相談してみてください。

申請書の記載例

記載例1 郵送されてきた申請書への記入方法

(表面)の記入

①電話番号欄

日中連絡がつく電話番号を忘れずに記入しましょう。

②点字表記希望欄

マイナンバーカードに点字の記載を希望する場合にはとしましょう。

※希望した場合は氏名について点字が施されます。

(裏面)の記入

①申請日欄

申請日を記入します。

②申請者氏名(自署)欄

申請者本人が署名と捺印をします。

③写真添付欄

縦4.5cm×横3.5cmの写真を添付します。(写真の裏面には氏名と生年月日を記載します。)

④署名用電子証明書、利用者証明用電子証明書希望欄

証明書の搭載を希望しない場合には、希望しない電子証明書にチェックを入れます。

分からない場合は、何も記入せず電子証明書も搭載してもらうことをオススメします。(搭載は無料です。)

記載例2 市区町村窓口でもらった申請書の記入方法

①記入日欄

この申請書を記入した年月日を記載します。

②個人番号欄

12ケタの個人番号を記載します。

③氏名欄

この欄には本人直筆のサインと捺印をします。

④住所欄

住所は、住民票に記載されたとおりに正確に記載しましょう。

(例)秋田県由利本荘市尾崎17番地

⑤電話番号欄

日中連絡がつく連絡先を記入します。

⑥点字欄

マイナンバーカードに点字を記載する場合にはチェック☑します。

※点字を希望すると、マイナンバーカードに氏名が点字でほどこされます。

⑦写真欄

ここには写真を添付します。写真の注意事項は上記の適正な写真の規格を参考にしてください。

⑧署名欄

ここには申請日、署名・捺印(本人のもの)を記載します。

また、証明書の搭載を希望しない場合には、希望しない電子証明書にチェックを入れます。

分からない場合は、何も記入せず電子証明書も搭載してもらうことをオススメします。(搭載は無料です。)

記載例3 通知カード返納届

「通知カード返納届」記載例ですが、様式は市区町村によって異なる場合があります。

記載例4 個人番号カード・電子証明書 暗証番号設定依頼書 兼 個人番号カード送付先情報登録申請書

「個人番号カード・電子証明書 暗証番号設定依頼書 兼 個人番号カード送付先情報登録申請書」記載例ですが、様式は市区町村によって異なる場合があります。記載例は「共通様式」

マイナンバーカード(個人番号カード)の受取

申請が完了すると1ヶ月くらいすると「本人限定受取郵便」でカードが届けられます。

受取の際には申請時に提示したような本人確認書類が必要になります。

運転免許証、パスポート、年金手帳、保険証など

まとめ

いかがでしょうか?

やむを得ない事情があり、住所地から住所地以外の場所へ移動している場合にはこの記事で紹介した方法でマイナンバーカードを申請することができます。

是非参考にしてください。

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