さて、今回は新しく入ってきたパスポート・マイナンバーカード関連のニュースを紹介します。
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パスポートやマイナンバーカードに旧姓表記が可能に
政府が設置している、すべての女性が輝く社会づくり本部は「女性活躍加速のための重点方針2017」を6月6日に決定しました。
この中の「女性活躍の視点に立った制度等の整備」で、パスポートやマイナンバーカードに旧姓を併記できるように順次法改正に取り組むと決定されました。
すべての女性が輝く社会づくり本部とは?
以下のことをテーマに女性をとりまく様々な社会問題について検討を行う内閣府設置、内閣総理大臣を本部長とした会議です。
「様々な状況に置かれた女性が、自らの希望を実現して輝くことにより、我が国最大の潜在力である「女性の力」が十分に発揮され、我が国社会の活性化につながるよう、内閣に、すべての女性が輝く社会づくり本部を設置する。」
(内閣府ホームページ「すべての女性が輝く社会づくり本部の設置について」平成26年10月3日閣議決定より)
パスポートの旧姓併記
パスポートについては、旅券法施行規則を改正し平成31年度を目途に、本人の届出により旧姓を併記できるようにするとのことです。
旅券法施行規則
(旅券の記載事項)
第五条 法第五条第四項 の外務省令で定める事項は、本籍の都道府県名、生年月日及び性別とする。2 法第六条第一項第二号 の氏名は、戸籍に記載されている氏名(戸籍に記載される前の者にあっては、法律上の氏及び親権者が命名した名)について国字の音訓及び慣用により表音されるところによる。ただし、申請者がその氏名について国字の音訓又は慣用によらない表音を申し出た場合にあっては、公の機関が発行した書類により当該表音が当該申請者により通常使用されているものであることが確認され、かつ、外務大臣又は領事官が特に必要であると認めるときはこの限りではない。
マイナンバーカードの旧姓併記
既に旧姓の記載を可能とする住民票と合わせて、マイナンバーカードについても本人の届出により旧姓を併記することができるようになります。
これは平成30年以降速やかに可能になるよう関係法令の改正とシステム改修に取り組むとされています。
「マイナンバーカード」
銀行口座の旧姓使用
上記のパスポート、マイナンバーカードに加えて、金融機関の銀行口座においても旧姓を使うことができるようにする方針のようです。
待望された旧姓表記
夫婦同姓が原則である日本においては、結婚で多くの女性は氏を変更することとなります。
しかし、職場等では旧姓使用が珍しくなくなっており、旧姓のままキャリアを積んでいる女性もたくさんいます。
マイナンバーカードやパスポートに旧姓が併記できることで、こうした女性たちが旧姓を公的書類で証明することができれば、より働きやすい環境が実現されるのではないでしょうか。
ちなみに、今まで公的書類で旧姓の証明ができるものは戸籍謄本(もしくは戸籍抄本)くらいのものでした。
参考 婚姻時に女性が夫の姓を名乗る割合
平成28年度人口動態統計特殊報告「婚姻に関する統計」(最新)によると、平成27年度は女性が夫の姓を名乗る割合は、96.0%となっているようです。
まとめ
いかがでしょうか?
今回は、パスポートやマイナンバーカードへの旧姓併記に関するトピックを紹介しました。
旧姓併記により、より多くの人の不都合が解消されるといいですね。