マイナンバーで戸籍謄本がいらなくなる?婚姻届、パスポートなど

さて、今回はマイナンバーに関する新しい情報が入ってきましたので、そのことについて紹介します。

Contents

不便な戸籍制度

現在の戸籍制度では、私たちの戸籍は「本籍地」市区町村役場で管理されています。

私たちが、戸籍謄本や戸籍抄本などの戸籍関連の証明書が必要な行政手続をとるためには、「本籍地」市区町村役場で取得したうえで申請をする必要がありました。

何が不便かというと、「本籍地」と「住所地」は明確に異なる点にあります。

私たちが、引っ越し手続きをして住民票を移動しても、「本籍地」は移動せずに元の場所に残ったままになります。

そのため、戸籍関連の証明書は「本籍地」市区町村役場へわざわざ行って取得するか、郵便で請求する必要がありました。

⇒戸籍謄本・戸籍抄本などを郵便で請求する方法(内部リンク)

⇒本籍地を移動する方法(内部リンク)

戸籍謄本等が必要な手続き例

婚姻届、パスポート、児童扶養手当、老齢年金、相続など

「戸籍謄本」の例

マイナンバーと戸籍

現在、法務省では、私たちの「戸籍の情報」と「マイナンバー」をヒモ付けすることが検討されています。

「戸籍の情報」と「マイナンバー」がヒモ付けされると、申請を受理した行政機関の職員が、申請者のマイナンバーをもとに「戸籍の情報」を照会・確認することができるようになります。

これによって、私たちは戸籍謄本や戸籍抄本などをわざわざ本籍地から取り寄せて提出する必要がなくなるのです。

私たちの負担軽減と行政効率化が進むというカラクリです。

ヒモ付けには戸籍の電子化が前提

私たちの「戸籍の情報」と「マイナンバー」がヒモ付けされるには、前提として、戸籍が電子データ化されている必要があります。

紙媒体で管理されている戸籍では、マイナンバーはヒモ付けのしようがありません。

全国1896の市区町村が戸籍事務を取り扱っていますが、現在でも4自治体で戸籍の電子データ化が済んでいないようです。

また、電子化が済んでいる自治体でも最新の戸籍(現在の戸籍)以外の古い縦書きの戸籍については電算化されていない自治体がほとんどです。

私見では、古い戸籍についての取扱いについては、電子化される可能性は低いと見ています。

相続等の手続きで必要になる古い戸籍はこれからも、「本籍地」市区町村役場への証明書請求が必要になりそうです。

戸籍法改正へ

9月19日に法務大臣は全国の市区町村が取り扱っている戸籍事務にマイナンバー制度を導入するための戸籍法改正について法制審議会(諮問機関)に諮問しました。

今年の8月には、法務省の有識者研究会で最終報告書がとりまとめられていました。

法務省では2019年の通常国会での戸籍法改正を目指しています。

追記:平成30年2月14日に法制審議会は戸籍情報とマイナンバーを連携させる戸籍法改正案を法務大臣に答申しました。

問題点

戸籍のは私たちのプライバシー性の高い情報が記載されています。

(例えば、両親の氏名や本籍地、出生地、婚姻、離婚の有無など・・)

マイナンバーとのヒモ付けにより生じる個人情報の流出や不正利用リスクについて気になるところであります。

それらへの対策をしっかりと講じた制度になることを期待したいですね。

まとめ

今回は、私たちの「戸籍の情報」と「マイナンバー」のヒモ付けが検討されているという最新のトピックについて紹介しました。

ヒモ付けによって、私たちの負担が軽減される!

だけど・・・

情報漏洩や不正利用のリスクもある!

ということを紹介しました。

利便性とリスクは表裏一体の関係であるように感じます。

国民もそのことを理解したうえで、国の議論を見守る必要がありそうですね。

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