匿名で出産?内密出産とは??

さて、今回は先月のニュースで報じられた「内密出産」について紹介します。

「内密出産」とは?

内密出産とは予期せぬ妊娠をした母親が匿名で出産できる制度です。

日本では未だ導入されていない制度ですが、今回、2007年より「こうのとりのゆりかご」(いわゆる赤ちゃんポスト)を運営する熊本市の慈恵病院により提案されました。

慈恵病院による内密出産の仕組みの素案は以下のようなものとなっています。

①妊娠の母親は仮名で、慈恵病院が妊娠中から相談を受ける
②病院は熊本市に母親の仮名と子どもの名前の候補を届け出る
③母親は病院の仲介で児童相談所と面談し、児童相談所は母親の実名、住所など、子どもの出自につながる情報を管理する
④子どもが出生すると子どもの単独戸籍が作成される
⑤児童相談所は特別養子縁組のあっせんをし、子どもは養親へと託される
⑥子どもが成人すると、母親の情報が閲覧可能となる(閲覧を希望しないこともできる)
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ドイツでは2014年から実施

今回の素案はドイツでの内密出産制度が参考にされたのではないかと言われています。

ドイツでは2014年からこの制度を運用しています。

そのおおまかな内容としては、

  1. 母親は相談機関に実名で相談
  2. 母親は相談機関に身元を明かす証書を封印して預ける
  3. 母親は医療機関で匿名で出産する
  4. 子どもは原則16歳になったら出自を知ることができる(※)

(※子どもの「出自を知る権利」に配慮したもの)

「内密出産」の問題点

内密出産の問題点としては以下のようなことが指摘されています。

■無戸籍児が発生する可能性がある

内密出産の場合は、母親が判明しているために子どもを「棄児」とみなして子どもの単独戸籍を作れない場合が考えられる。

■特別養子縁組の不適切なあっせん等につながる可能性がある

母親の個人情報を管理する専門機関や、特別養子縁組をあっせんする専門機関が必要となります。

内密出産を巡る主な動き

慈恵病院

5月7日に熊本市に「内密出産の制度の素案」を提出

5月18日に熊本地方法務局を訪ねて法的な問題点を協議

熊本地方法務局

5月18日に「現行法の解釈で制度実施は可能」との見解を病院側に示す

熊本市

5月28日に「現段階で一地方自治体、一病院だけでの運用は困難。国による法整備が不可欠」と指摘

日本での「内密出産」制度の導入時期は?

結論から言うと、まだまだ導入の可否も含めて不透明です。

しかし、法務局の「現行法の解釈で制度実施が可能」と見解が事実であれば、それは法務省の見解ですので、制度導入の機運が高まっているのは事実です。

また、制度導入に当たって法整備が必要となれば長い期間を要する可能性もあります。

まとめ

いかがでしょうか?

予期せぬ出産のために、命の危険にさらされているお母さんや赤ちゃんがいます。

今回、医療の現場である病院から「内密出産」制度の提案がなされたことは、私たちも重く受け止める必要があるのではないでしょうか。

全ての女性が安心して産める制度である「内密出産制度」が実効性のあるものとして日本でも導入されると良いですね。

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